香水を使う前に、ちょっとお勉強。知識とマナーでセンスアップ!
発祥の地はエジプト。現在もエジプトではパフュームと呼ばれ、パルファン *1 をメインに量り売りしているショップが多くあります。また、インド・アラビア・中国でも昔から原材料の芳香植物を仕入れ使用していました。当時の使用方法は主に祭事や死者の防腐だったと言われています。香水はもともと宗教的な色彩が非常に強かったのです。
美容法として用いられたのは古代ギリシャからで、髪や体に塗っていたようです。16世紀には、現在の製法につながるアルコール製法が開発され、「ハンガリーの水」という名前で広まりました。このころ、香水は貴族などの間で使用されていました。18世紀のフランス革命以降は一般市民にも普及し、20世紀には人工的な香りも取り入れた現代製法による香水がフランスで誕生しました。
*1 パルファン : 濃度15%〜20%のもっとも濃いタイプの香水
香水を手にとった時に裏についている商品表示を見てみてください。香りは濃度により大きく4つに分けられ、商品表記されています。
表記 | パルファン PARFUM |
オーデパルファン EAU de PARFUM |
オーデトワレ EAU de TOILETTE |
オーデコロン EAU de COLOGNE |
濃度 | 15% 〜 25% | 10% 〜 15% | 5% 〜 10% | 3% 〜 5% |
持続時間 | 7時間程度 | 5時間程度 | 3時間程度 | 1時間程度 |
香水は着用してから時間の経過とともに香りだちが変化していきます。概ね3段階に分かれて変化するとされています。香水を構成している様々な原料が発揮の力が高い順に空気に溶け込んでいくために、このような香りが変化するという現状が起こります。そこで、ノート (NOTE) という香りの階層を示す指標が一般的に使われ、香りの特徴が説明されています。
トップノート : つけはじめ1〜10分程度 - 香水の第一印象を決める香りです。 |
ミドルノート : 〜2時間程度 - 香水の持ち味ともいえる香りです。 |
ラストノート : 〜6時間程度 |
つけはじめの香りは "トップノート"。徐々に表現を変えて行き "ミドルノート" に突入していき、最後は "ラストノート"。ひとつの香水でも、このように表情を変えていきますので、すべてのノートを把握し、TPO にあわせて香水を使用し始める時を計算することができれば、もう香水上級者ですね。レストランで食事の時は "ラストノート" を持ってくるようにしたり...。それぞれの香水の特徴をつかむことが重要です。ひとつの香水の特徴は、1回使用しただけではわかりにくいものです。最初は好きなブランドやボトルのデザインで選んだりし、使いこなしていくうちに、その香水が持っている特徴をつかんでいってください。
保存状態にもよりますが、1年〜1年半経つと成分中のアルコールが抜けて香りが変わってしまいます。できるだけ1年以内に使い切りましょう。
香水は冷暗所に保管するのがベストです。家族が反対しなければ冷蔵庫に保管することもひとつの手です。
顔の口から半径20cmのエリアにはつけないようにしましょう。また、パールやシルク、毛皮、なめし皮には香水がつかないように気をつけて!
香水は肌のphバランスにより香り方が変わりますし、個々の体温の違いによって香りのたちかたも異なります。また人がそれぞれ持っている固有の香りとブレンドされて香り方は変わります。
まったく系統の違う香水を使用する場合、新しい香水をつける前にアルコール入りのローションでふき取ります。手首に使用しているなら洗い流してから付け直します。
系統が似ている香りは基本的に重ね付けもOK。でも、重ねた香りを一度日曜日に試してからのほうが無難です。
「会社でてきぱき仕事をこなしたい」
「勉強に集中したい」
「絶対的な自信をつけたい」
「優雅な雰囲気を演出したい」
「雑音に流されずマイウェイで行きたい」
いろいろなシーンで思い描くその日の自分になるために、香水が一役買ってくれます。最も本能に近い感覚といわれる嗅覚は、香りを嗅ぐことによって記憶に働きかけます。お気に入りの香水を見つけて、各々の香りにあなただけのなりたい自分イメージをつけましょう。
TPO や季節に合わせて香水を色々と使い分けるのもテクニックですが、TPO によっては香水をつけないのもマナーです。食事時、とくに鮨屋など日本料理店に行く時の香水は控えましょう。
朝はメンズフレグランスで気分をすっきりさせる女性が急増中!香りは好みの問題なので、女性がメンズ、男性がレディース使用も可です。
"敏感肌で直接肌に香水をつけられない...", "何年も前にお土産にもらったけど使い切れなくて..." などという時、こんな香水の楽しみ方はいかがでしょうか?